井筒八ッ橋本舗 嵐山駅店
- 竣工
- 2013 May
- 用途
- Shop
- 所在地
- 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺造路町
- 京福電気鉄道嵐山駅はんなり・ほっこりスクエア内
- 工事種別
- 内装工事
- 施主
- 井筒八ッ橋本舗
- 監修
- 辻村久信デザイン事務所+moonbalance
- 設計
- 西山 徹デザイン事務所 / 西山 徹
- 施工
- 平安建設工業
- 撮影
- 下村写真事務所 / 下村 康典
平安貴族の別荘地 + 井筒八ッ橋本舗 -京都観光の玄関口-
開放的な空間でありながら、老舗の凛々しさ。= 光のゲート
全面開口に計画された空間は、観光客をはじめ全ての人々を出迎える。
4面全てに設けられた床と柱の光のゲートは、開放的な中にもエントランスとしての表構を確立し、
まるで鳥居をくぐったかのように、「老舗」という特別な空間に入る心を演出している。
仕上材のアイデンティティーの確立 + 動き = インパクト ・ アトモス
天井に敷き詰められた金の「ちぎり箔」が壁を伝い、なだらかなグラデーションで墨黒の中へ消えて行く。
床には、燻したマットな黒タイルが敷き詰められ、天井から降って来た金箔が散りばめられている。
その金箔が什器の腰に立上がり、また反射する事により、空間に舞うかの如く。
平安貴族の優美さを表現すると共に、その煌めく金箔はインパクトある空間のアトモスとなる。
職人の技 = 空間のディテール
空間のアトモスとなる金箔、光壁を演出する土の和紙、割れた無垢材に象嵌された鎚目加工が施された錫。
各職人の見事なまでの技により、その一つ一つの積み重ねが、空間の精度を高めている。
長く愛され続ける、井筒八ッ橋の菓子職人の繊細な作業が空間へ滲み出たように。
西山 徹 / Tohru NISHIYAMA