中島大祥堂 天王寺MIO店
- 竣工
- 2024 September
- 用途
- Shop
- 所在地
- 大阪市天王寺区悲田院町10-39
- 天王寺MIO 本館1F
- 工事種別
- 内装工事
- 施主
- 中島大祥堂
- 設計
- 西山 徹デザイン事務所 / 西山 徹
- 照明設計
- フジコー / 睦月 千梨花
- 施工
- バラック
- 撮影
- 繁田諭 写真事務所 / 繁田 諭
丹波本店から約10年。中島大祥堂の店舗は全国へ広がり続けています。
「丹波・里山」の原風景を守りながら共存した当初のデザインから、親やすさや柔らかさを加え、
根元は里山に置きながら、その軸線上で進化し続けています。
その試みとなった淀屋橋店を基に、対面販売のみの小空間へデザインを落とし込みました。
多くの人が行き交うコンコースや百貨店にある今回の区画では、中島大祥堂のお菓子の代表的な材でもある
栗のフォルムを感じさせる特徴的な販売カウンターが人々の目を止める役割を担います。
まるで丸太から削り出したかのような造形は、フォルムの可愛らしさと素材の質量を併せ持ったデザインです。
木はマロングラッセの由来と言われているマロニエと、名器「ストラディバリウス」にも使われているシカモアを使用し、
そのまとまりで完成された音色が空間から聴こえてきます。
フレームや本店から引き継がれる高麗格子のディテールは、角に丸みを持たせ、伝統意匠にモダンさと柔らかさを加えています。
カウンターバックの壁面は、ブランドカラーの憲法色と白茶色の布摺漆を盤面にロゴが発光し、
面を取ったアクリルの南蛮柄が間接照明に照らされ輝き浮かび上がります。
その様は、中島大祥堂が生み出すお菓子のクオリティを感じさせます。
西山 徹 / Tohru NISHIYAMA